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「おーい!そろそろ開店準備しなくていいのか~?」
「ちょっと、どうしたの?」
なんとも言えない微妙な空気の中、何も知らない俺と同期の田中と佐々木が、呑気な声で入ってきた。
「あ!麻子さーん!!」
シャッ!
「ちょッ!あ、バカ!」
「ふ、ふーちゃん!?」
「あ!」
メイド文香がカーテンから飛び出し、佐々木に向かったために…
「うおー!ニューももりーんッ!」
「た、田中さん!?」
ガコッ!………バタン!
「あぁ~…田中…死んでないか?」
床に倒れてピクピク震えている田中に、智紀が声をかけた。
熱烈なももりんオタクな田中が、文香の姿に興奮し、抱き着こうとしたから、咄嗟に俺が蹴りを入れて止めたのだ。
だから、言わんこっちゃない!
やっぱり、この格好はヤバイ!!
さっきまでメイド文香に顔を赤らめていた連中も、田中の惨状に、今度は顔が青ざめてきている。
「見ろ!佐藤!
絶対にこんな奴が出てくるぞ!」
俺は文香を抱きしめて、皆の視界から隠す。
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