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すると…
「あ、あの…えと、あたしの名ま…」
彼女がやっと話し出そうとした。
「ちょっと待って!」
「へ?」
俺は、せっかく自己紹介しようとした彼女を止めた。
アタフタする彼女に、なんだか意地悪したくなったからだ。
よし!
初めてのサークル参加だから、皆の前で自己紹介して貰おう。
「おーい!智紀ー!
部長の藤沢智紀ー!
今日初めて来たピチピチの新入部員がいるから、皆の前で自己紹介!」
彼女は、突然な俺の意地悪な仕打ちに、驚いて固まっている。
そして、橋本に促され、彼女はその場に怖ず怖ずと立った。
橋本の奴も便乗して、とことん面白がってるな…
しかし、俺も緊張する彼女の姿につい笑ってしまう。すると、彼女がチラリと俺を睨んだ。
いけない…いけない…
俺は笑いたいのを我慢する。
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