甘い青春と旅立ち【Ⅲ】

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退屈な卒業式の式典も終わり、中庭で智紀と一緒に、サークルのメンバーを待つ。 サークルで卒業記念の写真撮影をすることになっていたからだ。 しかし… 「あのぉ…崎村君、話がしたいんだけど…」 「ちょっとー!あたしが先よ!」 「ねぇ!一度でいいから、付き合って!」 俺と智紀は、女に囲まれ、身動きが取れなくなった。 ハァー…煩わしい… いちいち受け答えするのも面倒くさいので、シカトする。 「さすが!難攻不落のイケメンはモテますなぁ」 「何言ってんだ。お前もさっきから、声かけられてるじゃん」 「俺のモテ状態なんて、お前と比べりゃ、たいしたことねーよ。 それにしても、橋本達、遅いな」 「…そーだな」 どうしたんだろ? 周りを囲む女達を完全無視して、二人で会話する。 短大メンバーもここに集合するはずだが、文香と橋本だけがまだ来ない。 すると 「あ、あの!あたし達、待ち合わせしてるので…」 「だーかーらー!しつこい!!」 目線の先に見える男達が群がっている中から、文香と橋本の声が聞こえる。 まさか…あの男達の中に…? ・
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