甘い香り【Ⅰ】

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「イ、イケメンさん… はッ!ち、違う!違った! さ、崎村さん、冗談はほどほどに!!」 彼女が俺の言葉に照れて、こう言ったのには、本当にウケた。 橋本も智紀も笑っている。 イケメンさん…か 彼女の目にも、俺はイケメンに映るのか。 それって、ちょっとは他の奴より得にはなるかな? 俺は、初めて自分の容姿を有利に感じたかもしれない。 だけど、何でそんなことを考えているんだろう? 結局、彼女との会話はそこまでで終わった。 垣内に邪魔されたからだ。 本当に欝陶しい奴だ。 しかし、下手にあしらって、垣内が彼女に危害を加えてもいけないので、とりあえず我慢して、その場から離れた。 ま、移動しても、垣内なんか全く相手にせず、頭の中は彼女のことばかり考えていたけど… ・
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