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そのために、俺は文香をがんじがらめにするよ。
社会人になれば、今までのようにはいかない。
だから、俺が目を離しても、いつでも俺の存在を文香に焼き付けておくんだ。
「文香に卒業プレゼントあげる」
「え?」
俺は文香の手を取り、文香の右の薬指にプレゼントを渡す。
「…こ…れ……」
「うん。指輪。
いちおーお揃いだよ?」
驚く文香に俺の手を見せる。
文香と俺の右の薬指には、イルカをモチーフにしたシルバーのペアリング
「文香がアクセサリーを余り付けないのはわかっていたんだけど…
俺のものだって証に、いつも身につけて貰えると嬉しいな」
「うん…うん!凄く嬉しい!」
目に涙をいっぱい浮かべて、指輪をしている右手をかざし、喜んでいる文香。
文香、わかってる?
これは手錠だよ。
文香を逃さないための、
俺の束縛の証
文香は俺のものだと、
見知らぬ誰かにみせしめる証
文香の未来を俺が貰う約束の証
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