甘い青春と旅立ち【Ⅲ】

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そのために、俺は文香をがんじがらめにするよ。 社会人になれば、今までのようにはいかない。 だから、俺が目を離しても、いつでも俺の存在を文香に焼き付けておくんだ。 「文香に卒業プレゼントあげる」 「え?」 俺は文香の手を取り、文香の右の薬指にプレゼントを渡す。 「…こ…れ……」 「うん。指輪。 いちおーお揃いだよ?」 驚く文香に俺の手を見せる。 文香と俺の右の薬指には、イルカをモチーフにしたシルバーのペアリング 「文香がアクセサリーを余り付けないのはわかっていたんだけど… 俺のものだって証に、いつも身につけて貰えると嬉しいな」 「うん…うん!凄く嬉しい!」 目に涙をいっぱい浮かべて、指輪をしている右手をかざし、喜んでいる文香。 文香、わかってる? これは手錠だよ。 文香を逃さないための、 俺の束縛の証 文香は俺のものだと、 見知らぬ誰かにみせしめる証 文香の未来を俺が貰う約束の証 ・
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