甘い青春と旅立ち【Ⅲ】

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「将さん…ありがとう… すっごく可愛い!ストラップも指輪もイルカでお揃いなんて!」 「文香がOLになっても、これつけとけば、彼氏持ちってのはわかるでしょ?」 「あ!…あの……えと…」 「ん?」 上目遣いで、もじもじと何か言いたげな文香。 何が聞きたいんだろ? 「将さんも……あの…働くようになっても、指輪…つけるの?」 「そだよ。彼女持ちってわかるでしょ?」 「エヘヘ…そっか!」 文香は、ホッとしたように、ふわりと笑顔を浮かべた。 なんだ…文香も同じってことか。 それなら、もっと怖くなるようなことを教えてあげる。 もっともっと、がんじがらめにしてあげる。 「これ、エンゲージリングの予約だからね?」 「えッ!?予約!?」 文香は、目をパチパチと瞬きさせ、驚いている。 「そーだよ。 ホントは、左手の薬指にエンゲージリングをあげたかったんだから」 「えぇッ!?」 今度は身体ごとのけ反る。 ・
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