甘い香り【Ⅰ】

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しばらくして、新歓コンパがお開きになった。皆、ゾロゾロと店を出て行く。俺もつられて出る。 俺は仮にも副部長だから、次の二次会にも行かないといけない。 はぁー…めんどくさ… でも、彼女が二次会にも来てくれたらな… そう思い、彼女を捜すと、玄関からちょうど出て来た。俯いていて、俺に気付いていない。 なんかテンション低いなぁ… ひょっとして… 「サークル、辞めちゃおっかな~って思ってる?」 俺が話し掛けると、彼女は勢いよく顔を上げた。 「その顔は図星?」 顔を近付けると、彼女が後ずさる 「…なんかその態度、傷つくな」 「え?え?あの、びっくりして…その、すみません!」 彼女に尋ねると、二次会も来ないと言うし、サークルも続けるのかも微妙な感じだ。 う~ん…なんだかおよび腰だな… このままサークルに来なくなるのは、接点が無くなって困る。 ・
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