甘い香り【Ⅰ】

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俺、このままじゃ襲っちゃいそう 理性を保つためにも、何か話して気を紛らわせよう 智紀や橋本、揚句には垣内に邪魔されて、あまり彼女のことを聞けてないしな… 「では、文香に質問」 「へ?」 彼女の間の抜けた顔と声が面白い 「クスクス…では、文香に質問。 5秒以内で解答してね。」 「質問?5秒以内!?」 ビックリしてる。ビックリしてる…フフッ ホントに彼女の表情は、百面相で見飽きない。 「そ。5秒で解答」 「そ、そん…」 「はい。第1問」 戸惑っているうちに、どさくさに紛れて、聞きたいことを一気に聞こう。 「血液型は?」 「へ?」 「ほら、5、4、3…」 カウントをし、わざと焦らせる。 「あ、え、A型!」 「じゃあ、第2問。誕生日は?」 「7月27日」 「第3問、出身地は?」 「○○県」 「第4問、サークルやめたい?」 「はい」 やっぱり… 彼女はいかにもシマった!という顔をしている。 …辞められるのは、困るんだよな ・
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