甘い香り【Ⅰ】

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ふと彼女の耳たぶが視界に入る。 耳たぶも唇みたいに柔らかそう… 「よく出来ました」 「ひゃぅッ!!」 突然沸き起こった欲求に負けて、つい彼女の耳たぶを軽く噛んだ。 本当はキスしたかったけど、その代わりの感触を耳たぶに置き換えた。ともかく彼女のどこかを触りたかった。 耳たぶもプニッてしてる… でも、やっぱり物足りないな ビックリした彼女が、ズルズルと壁に凭れながら座り込む。 そして、ぼんやりと焦点が合っていない目で、頬を赤く染めたまま俺を見上げた。 やばいな…この顔 もっと虐めたくなる 「フフッ…敏感だな、文香。 刺激が強すぎた? 明日来ないとお仕置きだよ。 わかった?ほら『はい』は?」 「…はい」 俺の意地悪な強制に、彼女が小さな声で応じる。 無理強いなのに、少しだけ彼女が俺のものになったような錯覚を覚える。 ・
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