甘い香り【Ⅱ】

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男と二人きりで1時間の密室。 彼女はその自覚があるのかな… 無防備なうさぎちゃん 俺が狙っているのを解ってる? 「あ、あの…今日はあたしに何か用…」 「遅刻…したね?」 俺は座ったまま彼女を見上げると、彼女の艶やかな唇が目を入る。 「え?あ…でも、部室がわからな…」 「遅刻したよね?」 「はぁ…すみません…」 彼女はちょっと納得いかないような、口をすぼめた表情をする。更に彼女の厚い唇が引き立つ。 キスしたい… 「お仕置き…」 「へ?」 その唇を味わいたい… 「遅刻したから、お仕置きだね」 「はぁ!?」 甘い香りが俺を誘う 俺は立ち上がり、彼女を逃がさないように、彼女の手を掴む。 「あ!そ、そーだ! き、今日来なかったら、お仕置きって言った! 遅刻したら、お仕置きなん…」 彼女はアタフタしながら、自分の言い分を一生懸命連ねるけど、俺の耳を通り過ぎるだけ。 俺は、引き寄せられるように、彼女の下唇を指でなぞる ・
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