甘い香り【Ⅱ】

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俺は彼女の肩に頭を乗せて、一息、自分を落ち着かせようとした。 しかし、彼女の甘い香りが邪魔をする。どこまでも俺を惑わせる。 「…甘い……やっぱり甘い」 「あ…まい?」 「ああ…文香は甘くて美味しい…」 「は?」 潤んだ目でキョトンとする彼女。 だから、その顔ダメだって… また俺の本能が騒ぎ出す。 「…もう一度味わいたい」 彼女が赤い顔で首を横に振る。 「食べたい…」 彼女はフルフルとまた首を振った。 でも…やっぱり抑えられない もう一度 あの甘い甘い味に浸りたい… 「…ごめん 文香に拒否権はないんだ」 「んんッ!」 俺は彼女の腰をグッと引き寄せ、後頭部も押さえ込む。 そして、無理矢理、彼女の唇に深いキスを被せていく。 「ん…ハッ…ふ…んッ!…ン…アッ…」 彼女の甘い声が、俺を更に夢中にさせる。 甘い……この甘さに溺れていく 彼女の全てを貪るように、彼女の口内を犯す。 もっと……まだもっと…… 俺の欲求は止まらない。 すると、彼女が震えながら、俺にしがみついて来た。 俺は更に強く彼女を抱きしめ、彼女に陶酔していく。 ・
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