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俺は気持ちを逸らそうと、適当なことを言って、彼女と携番とメアドを交換した。
住んでいる所も知りたくて、それとなく誘導質問すると、どこら辺に住んでいるのか、素直に教えてくれた。
おいおい…
こんなに簡単に男に教えちゃって…大丈夫なのか?
「ねぇ、サークルで文香の家知ってるの、橋本だけ?」
「そーですね。千夏だけです。
だって、あたし、昨日サークルに入ったばかりで…
崎村さんと藤沢さん以外と喋ってもいませんもん。あはは!」
こりゃまた、危機感がないというか何というか…
「はぁ……
やっぱり自覚してないなぁ」
「何がですか?」
素直な性格が、また誰かの誘導に引っ掛かりそうで、危なっかしい
「狙われてるって自覚。
そんな容易に男に住んでる所を教えちゃダメだよ」
「ていうか、崎村さんが聞き出したんじゃないですか!?」
「だから、俺はいいの。
他の奴の手には乗らないでね」
いちおー、釘刺したけど、少しは効き目あるかな?
俺の忠告が彼女の頭の中に入るよう願って、ちょっとふて腐れる彼女の頭をポンポンと叩く。
他の奴に獲物を掻っ攫われたら、たまらないからね。
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