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部室の壁にかかる時計を見ると、10時半を差している。
「そーいえば、文香、学校…」
「えッ!?今、何時!?」
彼女は携帯で時間を確認した。
「あたし、3コマ目必修だから、短大に戻ります!」
本当はまだずっと一緒に居たい。
もっと彼女に触れていたいけど…
「そっか…おあずけだな…」
今度はいつ会えるかな…
「じゃあ…」
彼女は会釈をして、ドアへ向かおうと振り返る。
ガシッ!
俺は咄嗟に彼女を後ろから抱きしめた。身体が勝手に動いたのだ。
駄目だ…彼女と離れたくない
「あ、あの…
あたし、行かなくちゃ…」
「うん…」
解っているんだ。
だけど、離したくない…
抱きしめた彼女の甘い香りと白い首筋が、また俺を誘惑する。
また、彼女は会ってくれるかな
もし、会えたら…
「多分、次は……」
次に会う時、俺はきっと…
「次は…?……アッ!…ヤッ!」
俺の口は欲望のままに、彼女の首筋を這い、耳たぶを甘噛みした。
すると、彼女がカクンと一瞬力が抜けたようになり、慌てて支える。
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