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「う、嘘だろ!?キスって!?襲うって!?いつ!?」
智紀は周りをキョロキョロ見回してから、俺に顔を近付けて小声で叫ぶ。
まだ学食はランチタイムのちょい前だから、人も少なく、俺達の周りには誰もいなかった。
「今朝、部室で会った」
「いつの間に!で、ふーみんは?」
「無理矢理キスして泣いたよ…」
「あちゃー…
何で、そんなに焦ったんだよ」
「解んないよ。
文香といると歯止めが効かくなるっていうか…」
「いつも女には冷静で鉄仮面のお前が?」
「…俺だって、こんなこと初めてで、どうしたらいいか解んないんだよ」
「じゅ、重症じゃんか…」
「はぁー…みたいだね」
俺は両手で顔を隠し、大きな溜息をついた。
頭の中は彼女のことばかりだ。
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