甘い香り【Ⅲ】

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彼女を好きだと自覚した今なら、はっきりと解る。 俺は文香に一目惚れをしたんだ。 俺の傍を通り過ぎた瞬間 あどけなさと 色っぽさが混在している表情 甘い香りと艶やかな唇 文香のすべてに心が奪われた。 あの瞬間、俺は恋に堕ちたんだ。 そして、彼女を知れば知る程、俺は彼女に惹かれていく。 どうしようもなく、彼女を求める俺がいる。 今日も彼女が来てくれて、本当に嬉しかった。 目の前の彼女は、彼女へのこんなにも募る俺の思いを、きっと想像すらしていないだろうけど… 他愛もない話で笑っている文香 彼女の笑顔だけで、俺の心がほぐれてくる。 でも… 傍にいたい 触れたい 抱きしめたい キスしたい とめどなく沸き上がる衝動 とめどなく募る恋心 どうしたら、この俺の気持ちが彼女に伝わるだろう…? ・
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