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俗に言うお姫様抱っこという奴で、彼女を運ぶ。
軽いな…
エレベーターで、俺ん家の12階を目指しながら、彼女の身体が華奢なのを実感する。
彼女に触れる度に思うが、彼女の骨格は細い。ちょっとしたことで骨折してしまいそうだ。
ちゃんと食ってんのかな?
なんて、父親みたいなことを思う
ただ、そんなことを考えていないと、自分の理性が飛んでいきそうだからだ。
頑張れ、俺の理性
自分で自分を応援するなんて、何とも滑稽だ。
しかし、俺の腕の中で、すやすや寝息を立ててるお姫様を見てれば、そうせざるを得ない。
口を半開きで、ちょっとマヌケ面で眠る文香
目が覚めたら、さぞかしビックリするだろうな…
そうして、爆睡のお姫様は、自分の危機的状況を把握しないまま、俺ん家の中へと運ばれた。
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