甘い香り【Ⅲ】

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寝室から出て、玄関に彼女の靴を置いた。そして、身の回りの物をリビングのソファーに放り投げ、浴室へと入った。 シャワーを浴びながら、頭を冷やして落ち着こう …と試みたけど、無駄なことだった。シャワーを浴びても、考えるのは彼女のことばかり。 そりゃそうだよな~ 好きな女が自分のベッドに寝てるわけだし 「あーーーッ!」 俺は、頭をガシガシとかきまくりながら、叫んだ。 はぁー…俺、今日、寝れるかな… もうちょっと、酒飲んだら、眠くなるかな? 俺はどちらかというと、酒は強いほうだ。だから酔っても、そう変わらない。自分を失うようなことはない。 風呂上がりにビールと心に決めて、シャワーをキュッと止めた。 ・
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