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シャワーから出て、テレビを見、本を読み、パソコンし、酒を飲む…と、一通り日常的なことをしたけれど
「どれも集中できないっつーの…」
やはり、堪えず気になる寝室の中のお姫様。
寝室からは物音ひとつ聞こえず、彼女が起きた気配もない。
俺は、彼女をベッドに寝かせて退室してから、一度も寝室へは入っていない。
あの甘い誘惑に打ち勝つ自信がないからだ。
「寝る前に、もう一度だけ様子見とくか」
俺はもちろんリビングのソファーで寝るつもりだ。
しかし、あれから全く彼女の様子を見ておらず、さすがに気にかかるので、寝る前に最終確認をすることにした。
俺の理性、なんとか頑張ってくれ
自分で自分に縋るなんて馬鹿すぎるが、今の俺にはそれほどまでに切羽詰まる状況だった。
文香が好きだというだけで、俺のすべてのベクトルが彼女へと向かってしまう。
自分のことなのに、自分ではないような、訳のわからない感情の高ぶりに翻弄されっぱなしだからだ。
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