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直哉「痛ってぇなぁ‥‥なんだよ一体‥‥」
しばらくキョトンとした後ケラケラと笑い出したちよしを不快そうに見上げる直哉
どうやらちよしはまだ直樹と直哉が入れ替わった事が分からないようだ
直哉「何が可笑しいんだよ…あぁ?」
ちよし「アハハハ、いやいや本当名演技よあんた!アッハッハ」
笑うちよしを後目に直哉はすっくと起き上がりおもむろにホルスターに収めてあったピストルを抜き放ち、銃口をちよしの口に突っ込んだ
そしてようやくちよしも気付く
直樹がゾッとするほど冷たい目をしている事に
直哉「今ここが何処でどんな状況なのか2分以内で説明してくれるとお兄さんとっても嬉しいなぁ…嬉しいなぁ?」
身も心も凍りつく絶対零度のような視線を一身に浴び、息すらまともに出来ず震えるちよし
脇からそっと冴木の伸ばした手が直哉のピストルの安全装置をカチッと掛ける
冴木「落ち着け、先ず武器を収めるんだ…話はそれからだ…」
直哉は銃口をちよしの口に突っ込んだままギロリと冴木の顔に視線を移す
目は口程にものを言う
顔こそ無表情だったが冴木の目は激しい熱を帯びた、怒りのような感情を露にしていた
直哉「オッケー、出来るだけ詳しくお願いねー」
と言うと直哉は銃口を引っ込めホルスターにピストルを収めた
緊張が解けて腰が抜けたのかちよしがへなへなと地面に座り込む
冴木が「大丈夫か?」とちよしに手を伸ばすとちよしは冴木の手を借り、直哉から逃げるようにして冴木の背中に隠れた
直哉「あらら…ちょっと怖がらせ過ぎたみたいだにぇ~、ごめんにぇ~、キヒヒ」
謝罪どころかむしろ挑発的に冴木の後ろに居るちよしを覗き込むようにして笑いかける直哉
威嚇するようにちよしは直哉を睨み返すが酷く冷たい直哉の目が直視出来ず目が泳いでしまっている
そんな中、冴木は巨人のような威圧感を放ちながら敢然と直哉とちよしの間に立ちはだかり忠告する
冴木「今度…さっきのような事をしたら少しきつめの拳骨を入れてやるから覚えとけ…」
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