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柔らかく、ふっと表情が緩めた。
透子は少し距離を置いてベンチに座る。
「ちゃんと病院に行った?」
頬に湿布を貼ってある様子を見て確認するように聞いた。
「ちゃんと行ったよ。」
そう言ってポケットから、綺麗にたたまれたリバティプリントのハンカチを取り出し透子に渡した。
「わざわざありがとうね。」
透子は受け取ったハンカチをバッグに仕舞う。
「ねぇ‥お礼に御飯ご馳走させて。」
突然の申し出に透子は困惑の表情を見せるが、立ち上がった彼は、「さぁ 立って、」とばかりに右手を差し出した。
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