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あまりにも端正な顔つき。
ハニーオレンジの髪に長いまつげ、形の整った二重のまぶたのその瞳はブルーグレイの色をしている。
程よい厚みの唇は軽く開いたまま、彼はじっと透子を見つめていた。
「アナタは?」
甘く少し低い声。
透子は、はっとして唇に当ててたハンカチを自分の方に引き寄せた。
「血…、血がにじんでいたから。」
素に戻るとまともに彼の顔が見れなくなって、透子はうつむいた。それでも彼が小さくクスッと笑ったのが分かる。
「ごめんね、疲れていたから寝てた。」
彼の言葉に透子は眉をしかめた。
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