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美形で売っている芸能人よりも綺麗な顔立ちは、イケメンという部類ではなく、草食系でもない。
だからと言って女性的かといわれると首を傾げてしまう。何ともいえない彼の端正な顔立ちはただ一言、美しいとしか言いようがない。
だが、そんな彼はなぜあんな怪我をしていたのだろうか。
髪を染めてはいたが不良には見えなかった。
『…明日この時間に来て………』
そう言った声は、声変わりを僅かにしかならなかったような、呂律のゆっくりとした少し低い柔らかな声が、透子の耳の鼓膜を今更ながらにくすぐった。
透子は、頭の中の彼を追い払うように、ぐるぐるとそうめんを混ぜた。
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