-序章 再会-

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「ご注文は何になさいますか?」 マニュアル通りの声がする。 私はすかさず、メニューの中のお勧めと書かれたワンプレートランチを指差す。 内容は、本日のスープ(とうもろこし)、サラダ、ロールキャベツ、パン、コーヒー。 値段は1200円。少々お高い、ランチである。 こんな場面では、私は言葉を発しない。 どうせ、周囲の騒がしさに私の声などかき消されてしまう。 「もう一度お願いします。」と言われるのが面倒だ。 そう思うと、いつも、メニューを指差し、注文をする。 指差し確認! これに勝る伝達方方法は無いな。 と心の中で常々思うのだ。
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