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その瞬間--
ザシュッ
「うぐぅっ!!!」
「!!」
少女の母親が前に飛び出して来て…-
「は、母様っ!!!」
少女と父親が母親に飛び付いた。
「いやぁぁああっ!!!」
「紗耶(サヤ)……逃げて……は……やく………」
紗耶と呼ばれた少女はそう言われたが、離れようとはしなかった。
「ぐわぁあっ!!!」
「!!! 父様っ!!?」
紗耶の隣で父親が鮮血を背中からだらだらと流しながら倒れた。
チャキ
「ひっ……」
よく見ると目の前には、刀を紗耶の首に突き立てる男がいた。
「終わりだ……」
男が口元をニヤリと歪ませて言った。
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