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「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
ウフフアハハと育ちのいいお坊ちゃま、お嬢様が通う名門校・聖学園。
俺ら佐藤兄弟の通うエスカレーター式の学校だ。
「兄貴ー。」
「なんだ?愚妹。」
「私、男子校に通いたい。女子校ムリ。」
朝から何を意味のわからないことを言っている愚妹・ゆいか。
聖学園は男子部、女子部と別れているため、女子を見かけるのは登下校中だけだ。
「男子校もいろいろ大変なんだ。我慢しろ。」
「えっ?!!リアルBLがあるの?!!」
おい。頭大丈夫かっ?!!
完全に脳みそが腐っていやがる。
「ハァ。お前なぁ~....」
『キャアアアアアッ!!!シンジくんよぉぉぉっ!!!!』
毎朝恒例・シンジお出迎えの女子部高等科のお姉様方。
「兄貴モテモテですなぁ~」
こンの愚妹...茶化しやがって。
だいたい俺が好きなのは二次元美少女だっつーのっ!!
断っても断っても、次から次へと告白。
毎朝の手作りクッキー、ラブレターが下駄箱を開けるとドッサリと....。ああ。ヤバいモンも入ってたなぁ。
「おはようございます。今日もよいお天気ですね。」
キラキラ偽りの笑顔を振り撒くとバタバタと倒れる女子共。
『私、あの笑顔を一目見ただけで今日も頑張れる気がしますわ~』
『シンジくんー!!』
毎朝毎朝飽きないものだ。
朝からエネルギー有り余ってるのがうらやましい。
「あ。もうすぐ予鈴だから行くね~。男子部のリアルBL話聞かせてね~!!!!」
ねぇよっ!!!!!と叫びたかったが後々めんどくさくなるのでやめておいた。
あーあ。ここが二次元だったら万々歳だよ。
ため息をつきながら、校舎に向かった。
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