第二章

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「ダメね」 「…え?」 「貴方、執事にはしたくないわ。下僕2を置いて違う車両に行きましょう。それではご機嫌よう」 「え?ヒメ?」 「ヒメちゃん?」 「ヒメまた明後日学校でねー」 「煩いわよ下僕2」 そのまま俺の腕を取って車両内を闊歩するヒメちゃん。美來ちゃんも数秒迷ったあげくこちら側に着いてきた。どうやらあのラブラブな空気には耐えられないと踏んだらしい。 俺は今ヒメちゃんの選んだゴシックと呼ばれる服を着ている。『今日のヒメに合うのはこの服ね』と。無理矢理着せられた。 む・り・や・り。 周りから「お似合いのカップルだね」とか言われているのが聞こえる。好きでもない女とお似合いだとか言われても嬉しくない。しかも失恋直後。 「劣ってなんかないわ」 「…え?」 「貴方、あの男に劣ってなんかないわ。寧ろヒメに目を付けられたんだから光栄だと思いなさい。その顔を」 「…慰めてくれてんの?」 「なっ!何でヒメがそんな事しなくてはならないの!」 パァン! 頬を叩かれた。全力で。 おおおおお…! マックスいてぇ!
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