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「ダメね」
「…え?」
「貴方、執事にはしたくないわ。下僕2を置いて違う車両に行きましょう。それではご機嫌よう」
「え?ヒメ?」
「ヒメちゃん?」
「ヒメまた明後日学校でねー」
「煩いわよ下僕2」
そのまま俺の腕を取って車両内を闊歩するヒメちゃん。美來ちゃんも数秒迷ったあげくこちら側に着いてきた。どうやらあのラブラブな空気には耐えられないと踏んだらしい。
俺は今ヒメちゃんの選んだゴシックと呼ばれる服を着ている。『今日のヒメに合うのはこの服ね』と。無理矢理着せられた。
む・り・や・り。
周りから「お似合いのカップルだね」とか言われているのが聞こえる。好きでもない女とお似合いだとか言われても嬉しくない。しかも失恋直後。
「劣ってなんかないわ」
「…え?」
「貴方、あの男に劣ってなんかないわ。寧ろヒメに目を付けられたんだから光栄だと思いなさい。その顔を」
「…慰めてくれてんの?」
「なっ!何でヒメがそんな事しなくてはならないの!」
パァン!
頬を叩かれた。全力で。
おおおおお…!
マックスいてぇ!
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