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こいつ、あぶねえ!
瞬時に俺は娘の胸ぐらを掴み、問い詰める。
芹沢暗殺に関しては、一部の幹部しか知りえないかなりの重要機密。
例え、アホな総司であろうと、機密事項をペラペラと外部に人間に話すわけがない。
カッとなり、娘を睨み倒す。
こいつ…生かしておいていいんだろうか。
しかしすぐさま総司に止められ、
「土方さんが言えっていったんじゃないですか~?」
と気の抜ける事を言われ、はっと我に返る。
言われて見れば、俺が娘に言わせたのだ。
バツが悪くなり「わりい」と言ったものの、頭が混乱してきて頭をガシガシかいた。
ともかく、こいつはほおってはおけねえ。
他にも組の事やら、もしかしたら倒幕派の情報を持っているかもしれねえからな。
総司がごちゃごちゃ言いやがったが、無理やり俺の小姓にすることにした。
ふん、副長命令には総司とて逆らえまい。
満足げな俺に、畳にデコを打ちつけつつ、挨拶をする娘を見ていい気分になったところを、さっそく総司が反撃してきやがった。
ちゅっ
て、てめ~っ!!!やりやがったな?!
もしや・・・部屋に来るのが遅かったが、そんときも手をだしてたんじゃねえだろうな?!
娘の赤くなった瞳を思い出し、思わず総司から娘をひきはなす。
必死な俺を見て総司は今にも噴出しそうである。
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