第一章 回想

10/15
前へ
/443ページ
次へ
僧侶さんはそう言って、ポケットからナイフを取り出し…… え? ナイフ!? なんでナイフ!? 僧侶にナイフは必要だっけか!? ……あー、どうやら間違えたようだ。僧侶さんはナイフをポケットにしまい、ガサゴソとまたポケットを探っている。 そうしてポケットからナイフを取り出し…… え? だからなんでナイフ!? ナイフって回復に必要ねぇはずだろ!? しかもさっきとは別のナイフっぽいし!! ……あー、また間違えたみたいだ。たぶんポケットには杖かなんかが入っていてソレを探しているんだろうな。杖は詠唱に必要なのかもしれないしな。 再び、僧侶さんはナイフをしまい、ガサゴソとまたポケットを探っている。 そして遂に取り出した!!…………ナイフを!! もうナイフはいいわっ!! てかポケットの中にナイフって危なくないか!? あんなガサゴソやってたら指が傷だらけになるだろ!! てかまたさっきとは別のナイフだ。それはそれは刃が血に濡れた…、え? ナイフに血が付いてるんだけど。ガサゴソやって指でも切ったのか? ……いや、僧侶さんの指はあんなガサゴソとやってるにもかかわらず無傷だ。 え、なにそれこわい。何でナイフに血が付いてるの? ナイフを何に使ったら刃が真っ赤になるんだよ!? いや、きっとトマトでも切ったんだろう。きっとそうにちがいない!! 「あら?おかしいわね~。どこいったのかしら?」 そう言いながら、この僧侶さんは赤い何かの付着したナイフを片手に首を傾げている。 怖いからそのナイフしまって!! この場にナイフ必要ないから!!
/443ページ

最初のコメントを投稿しよう!

726人が本棚に入れています
本棚に追加