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雑談をして時間をつぶす。
娘は隅の席で絵を書いている。
暫くして何人か客が来る。
コーヒーだけ頼んで新聞を広げる老人。
モーニングセットを頼んで雑談をする主婦達。
日替わり朝定食をたのむサラリーマン。
時折、娘が書き終えた絵を見せに来る。
「てたー」
「…ありがとう」
絵を受け取り見てみる。
謎の白い何かの真ん中に黒い丸がかいてある。
「…何の絵を書いたんだ?」
「くよみじゅ」
解らなかった。
受け取った絵を引き出しにしまい、娘の頭を撫でる。
「きゃー」
作っておいたフルーツジュース(実は野菜も少しはいっている)を娘にあげる。
「…ちょっとずつな」
「んー」
小さいプラスチックのコップに少しだけ注いだジュースを3口に分けて飲む。
こうして見ると、改めて自分と娘の大きさの違いに、脆さに気づく。
もしかしたら娘にとってはこのコップも自分達にとってのコーヒーカップくらいの重さを感じているのかもしれない。
空になったコップを渡してくれる娘の手はとても小さかった。
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