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お昼、娘に一口大に切ったうどんを与えた。
細かく刻んだ野菜と肉も入ってる。
「…あーん」
「あー」
美味しそうに食べてくれた。
もともとは妻が風邪をひいた時に作っていたが、娘も気に入ってくれたみたいだ。
ドアが開き鐘が鳴る。
「…いらっしゃい」
昼は会社勤めの人や大学生、主婦がやってくる。
野菜炒めやパスタ、オムライス等をつくる。
お店の評判についてだが、『安くて美味しいコーヒーと、とにかく安いご飯が食べられる』と言われてる。
料理の評価は普通だ。
夜は嫁が料理を作ってくれるので評価は高い。
値段も少し上がるが。
1時間程で客足が落ち着く。
冷蔵庫からプリンとゼリーを出す。
「…どっちがいい?」
「こえっ」
娘がプリンを選んだのでゼリーは冷蔵庫にしまう。
蓋を開けスプーンと一緒にテーブルにおき、娘の隣に座る。
「てーて」
ちゃんと食べる前に手を合わせる。
俺も簡単な食事をすませる。
「パァパ」
「…ん?」
一応娘は『パパ』と『ママ』は言える、他は微妙だ。
この間突然飼い猫を指さして、
「くよいねこのくよねこ」
と言っていた。
程なくして眠くなってきたようで寄りかかってきたので布団を敷く。
布団まで運ぶ、そのまましばらく頭を撫でていると、大人しく寝てくれた。
「…お休み」
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