無表情の一日

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しばらくして、 「ただいまー!」 と元気よくドアを開けて息子が帰ってきた。 送迎のバスが家の傍で降ろしてくれるので助かる。 「てーをあらって、うがーいして、おっやつ♪」 息子はとても気分屋な性格だ。 親を呼ぶときも 「パパー」 や 「おとーさん」 または 「ダディー」 のほかに 「父上」 だったりする 言葉を使うのが好きなのか様々なモノの呼び方をする。 「うおー、いもうとー元気だったかー!」 「きゃあーあ」 と娘をくすぐる。 その間に牛乳たっぷりのコーヒー牛乳と娘が選らばなかったゼリーをテーブルにだす。 「ゼッゼッゼリー♪っと」 それに気付いた息子がテーブルに座って 「いただきます」 と言って食べ始める。 「まっこと美味なり!」 「…そうか」 また変な言葉を覚えてきたようだ。
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