ちったい氷呂さん

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「生徒の模範であるべき生徒会が遅刻なんて情けないことを…」 「あー!わんわ!わんわ!」 「…わんわ?犬か?」 「わんわ!」 「って、てめえら聞いてんの、か…なんだそのガキ………篠崎…お前何のために男しか居ない全寮制男子校にぶちこまれてるのか判ってねえな」 「だからボクの子じゃないんだってばぁー!!」 布施先生のお小言を中断した氷呂の指差す先には。 「わんわ!」 「…に、俺?」 朝っぱらから先生の話も聞かずに全力でお昼寝中の吉野の姿。 朱雀に抱っこされたまま、一生懸命吉野に手を伸ばし触ろうとしている。 「…氷呂?」 「あいっ!」 「…氷呂…可愛い…」 「え、なんで吉野ちゃんアレがヒロちゃんだって解ったの?」 「俺が知るか」 「わんこの嗅覚じゃね? うはぁぁあ…ダブルわんこに挟まれた幼児萌え!」
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