ちったい氷呂さん

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そんなこんななやり取りがあって、授業の邪魔だと怒り心頭の布施大明神様の雷が一同の頭上に落とされてしまった。 氷呂と離れたくない。と、見えない尻尾と耳を悲しそうに垂らす吉野の恨みがましい視線をなんとか振り切り、眞城と生徒会一同がやってきたのは… 「保健室ぅ?」 「保健室だな」 「そうさ、保健室さ! 鳥居せーんせーっ!しっつれーしまーす!」 「帰れ」 「っちょ!冷たい!俺と先生の仲じゃないですか!」 「どんな仲だ。ここは体調不良の生徒が休む場所で、お前の遊び場じゃない」 元気一杯に保健室の扉を開いてみたが、優雅にコーヒーを楽しんでいた鳥居先生の冷たい一言で拒否をされてしまった。 「そう言わないでくださいよ。面白いもの、持ってきましたから」 「は?」 「氷呂です」 「ひろですっ!」 「……あ?」
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