ちったい氷呂さん

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「…さて。俺はこの状況をどう受け止めるべきなんだろうな」 用事を済ませ保健室に戻ってみれば、ベッドの上では二人が気持ち良さそうに寝息をたてていた。 ただし、宇野の腕に抱かれてすやすやと眠るのはさっきまで仮面ライダーに目を輝かせていた幼児などではなく。 「ホスト教師×副会長か…聞いたこともないな」 何故か元のサイズに戻ってしまっている、木崎副会長様その人だ。 「ん………すぅ…」 ただ眠っているだけではたいした問題ではない。 元のサイズに戻った氷呂の格好は、シャツ一枚に下を何も穿いていないという姿。 捲れたシャツの裾からは白い太股が露になり、宇野に抱きつくその姿はどう好意的に判断しても事後にしか見えない。 「…まあ、とりあえず。は」 ピロリロリンピロリロリンピロリロリン♪ 間抜けなシャッター音をたてて携帯のカメラで撮影した写真に、満足そうに頷くと鳥居はその画像をメールに添付してどこかに向かって送信した。
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