星に願いを

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「は~いっじゃあ、ケーキ食べたい人はぁ~。ボクとじゃんけんたいかーい! 最後まで勝ち残った人には、食べさせてあげるぅ~」 きゃああああああ!! うおおおおおおおおおお!! この手のイベントの進行は、ハトリに任せておくに限る。 たった一人で十数人の生徒たちを完璧に楽しませている事には、素直に感心する 「ハトリが居るんなら俺は帰ってもいいだろ」 「いいわけがないでしょう。貴方も生徒と話でもしてきてさしあげなさい」 「だりい」 「…お前たちが参加しないと、最終的に会場が乱交会場になるぞ」 会場に設置されたソファに座る、ハトリと比べれば倍以上布面積の多いサンタ衣装を着た璃王と氷呂に、これまた暖かそうなサンタ衣装を身に着けた朱雀がぼやくと、それは困ると呟いた璃王が渋々とソファから立ち上がった。 三人とも少しずつデザインは違うが、それぞれのサンタ帽子には各々を表すトランプのカードのピンズが付けられている。 このサンタ服は実は眞城が己の萌えに忠実にデザインして発注した衣装なのだが、生徒会の誰もその事は知らない。
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