星に願いを

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「嫌ですよ。向こうから来ない限り私から相手はしません」 「…俺はハトリを制御してくる」 ぷん。とそっぽを向いて璃王の抗議を退けた氷呂の頭をぽんぽんと撫で、朱雀は今にも口移しでイチゴをじゃんけん勝者に食べさせようとするハトリの元へと早足で駆けていった。 「氷呂」 「嫌ですよ。あの人達、毎回踏んでくれだの鞭打ってくれだのと言い出す人達ですよ」 「よし、お前はそのままソファで待機だ」 クリスマスパーティー会場がSM会場になっては困る。 「ひ…ろっ」 「うわっ!!」 いきなりの死角からの衝撃に慌てて振り返ると、そこには見慣れないスーツ姿で満面の笑みを浮かべ見えない尻尾を全力で振り回す吉野がいた。 「ああ…そういえば吉野も成績上位者でしたか よく頑張りましたね。偉いですよ」 「ん…がんば…た。撫で…て」 「でも、折角かっこよくしてもらった髪型が崩れてしまいますよ」
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