星に願いを

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「…おいしい」 「そりゃよかった。もう一杯いかが?」 くいっとグラスを傾け、素直に感想を口にすると満足そうに笑みを浮かべ、髪が乱れるのも気にせずにぐしゃぐしゃと撫でられた。 「いただきます。甘くて飲みやすっ「氷呂ー!」ね゛っ!「氷呂めりくりー!」…っ「「イブイブー!」」…右京、左京…飲み物を持っているときにぶつかるのはやめていただけませんか…」 「飲み終わるまで待ったよ!」 「待ったよ!五光と顔を合わせたくなかったからタイミングを待ってたんだよ!」 グラスを眞城に向けかけた途端、左右から飛び付いてきた衝撃に思わず呼吸が停止した。 眞城にグラスを返し、両サイドから抱きついてくるダブルサラサラおかっぱ頭を両手で撫でてやると、「もっと撫でて」と嬉しそうに自分からぐりぐりと頭を手に押し付けてきた。 吉野がわんこなら、右京と左京は子猫だろうか。
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