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「っひ、」
「ん…」
ソファに座る氷呂に引き寄せられたせいで、中途半端に前屈みになる体勢のまま口の中に飲み物が流し込まれ、同時にゆっくりと舌を舐める動きにびくりと体が跳ねる。
氷呂の座るソファの背もたれに両手をついて倒れそうになる体を支えると、捕まれていた手が放され、そのまま首に腕が回された。
「っふ…っ んぅ…」
「ちょ。ひ、ひろ…」
「ん…おいしかったですか?」
「……おいしかった…デス」
「ふふふー」
ちゅっと音を立ててゆっくりと唇が離れ、何事もなかったかのように首を傾げた氷呂に思わず敬語で返事をすると満足そうに笑い、首に回されていた腕を離すと眞城の手に空になったグラスを押し付けふらふらとその場から立ち去っていった。
「な…なぜよりによって俺にこんな美味しいフラグが………
………………………つかこれ酒えええええ!!」
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