星に願いを

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「ふんふんふーん、ふんふんふーん」 珍しく、なにやらご機嫌なご様子でふらふらと会場を徘徊する副会長様を、遠巻きに見つめる生徒たち。 陶器の白い肌がほんのり桃色に染まり、なにやら危険な雰囲気を周りに振り撒いている。 「氷、呂」 「吉野ー?」 「ん?神継…も、い?」 「…もしかして、私とふたりの会話が終わるまでここで待っていてくれたんですか?」 「氷呂…いつも…神継、一緒…いな…から」 「そんなに気をつかってくれなくても良かったんですよ?」 「氷呂…楽し…そ…から」 片手にケーキ、片手にジュースを持ったわんこに尻尾を振りながら出迎えられ、二人揃って壁の方へと移動していく。 「氷呂…きょ…うれ…し、そ」 「そう見えますか?」 「ん」
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