星に願いを

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「―――――わかった。じゃあ、会場内に紛れ込んでたアルコールはここにあるシャンパンだけだな」 「はい。おそらく、教員で行うクリスマスパーティ用に注文されたシャンパンが間違って搬入されたのかと」 「注文された美濃先生が選ばれたのは、飲み口のいい割にアルコール度数が高いものだったようで、飲んだ時に気付かなかったものと思われます」 「なるほどな。 …ん?氷呂は?」 「え?」 「………え?」 所変わって、パーティー会場の外の庭。 『クリスマスはホワイトクリスマスがいい!』 なんて言い出したハトリのために、特別に用意した人工造雪機によって学園の庭は見事な雪景色となっている。 その白い景色の中に蠢く赤い影がひとつ。 パーティー会場から逃走した副会長様が、降り積もった雪に埋もれてごそごそと何かをやっている。 「ふんふんふーん」 「………………おまえ、何やってんだ」
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