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「おおー。ちょっとサイズでかいけどよく似合ってますよ」
「く…っ、先輩有難うございます…伊瀬!覚えておきなさい!!」
「ああ、夕べの事は忘れない」
「忘れろ!」
「返すのはいつでもいいからー」
「クリーニングして返しますね。………伊瀬のバカ!!」
半泣きの氷呂が捨て台詞を残し、力一杯扉を閉めて出て行くとため息をついてソファでゴロゴロとする伊瀬を見下ろした。
「ちょっと苛めすぎだ」
「面白かったからつい」
「っつーか、お前、なんで冷凍庫に雪の塊突っ込んでんだよ。外に出されてた俺のアイス溶けてんだけど!」
「雪の塊じゃねえよ、雪だるまだ」
「だるま成分ゼロじゃん。いつまでいれとくつもりだよ」
「飽きるまで」
「ああ?」
めずらしく上機嫌な同室者に、泣きながら逃げていった氷呂に何があったのか凡その見当がついてしまった。
赤い目の副会長様と、無残にも液状と化した期間限定味のハーゲン○ッツへと心の中で黙祷を送った。
【終】
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