眞城薫のBL探訪

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爽やかに手を振り、言われたばかりの癖に再び廊下を走り遠ざかる犬…もとい犬養。 いやあ、いい萌えをごちそうさまでした。 「じゃ、俺もそろそろ…」 「眞城は、ああ言うのが好きなんだろ?」 「…はい?」 …いや、落ち着け俺。 まだはっきり言われた訳じゃない。 今まで何度も、こんな場面を想定して練習してきたじゃないか。 「ああ言うのって、なんすか?」 ごまかせ。ただのヤマかけだからうろたえるな俺。 「俺と宇野先生がやってたみたいな、男同士が仲良くしてるのを見るのが好きなー…腐男子」 「…なんですか?それ…」 「ごまかしても無駄だぞ」 にっこりと笑う笑顔が…黒い。 誰だ、この人を癒し系とか言ったのは。俺か。
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