五光先輩と氷呂

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※SIDE 柳橋燕夜※ 生徒達の声で賑わう放課後の校舎。 部活動時間中に何かの問題が起きないか見回りをするのが俺ら風紀委員のオシゴトのひとつ。 まあ、俺の目的は可愛いコが居ないかのチェックも兼ねてるんだけどねー 見回りの基本は二人一組。今日の俺の相方は吉野ちゃん。 「第一音楽室異常なーし」 「…し」 吉野ちゃんはあんまり喋らないけど、意外と一緒にいて楽しい。 それに、吉野ちゃん強いからカヨワイ俺が危険な現場でも頼りになるんだよ~ そんなこんなで、俺達がやってきたのは第三美術室前。 階段を上がっていたあたりから吉野ちゃんの眠たい目が突然カッと見開き、そわそわとしはじめた。 「…氷呂…っ!」 「えっ?なにどしたの吉野ちゃん」 いきなり走りだした吉野ちゃんは、俺を置いて第三美術室に飛び込んでいってしまった。
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