五光先輩と氷呂

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…まあ、そんなこんなで嫌がる氷呂ちゃんに強引によーかちゃんが絵のモデルになったんだけど… …うん。 放課後の美術室、アンニュイな表情でキャンバスに立てたスケッチブックに向かう美少年。 いいねー、絵になる。 「五光先輩、動かないでくださいね」 「氷…氷呂が俺を真剣な顔で見詰めて…っ」 なんかよーかちゃんが悦ってるけど、鉛筆を片手に真剣な顔な氷呂ちゃんいいねえ。 「それでは」 ぐりんっ 「え?」 今、なんかでっかい丸描いた? 「…」 ぐりぐりぐりぐり え、なに?何をしてるの!? なんでそんな小さい丸をぐりぐりしてんの!? 「…ん…」 しゃかしゃかしゃか 何をそんなに小刻みに動かす事があるの!? 「…鼻…」 なんでそんなにキャンバスに顔近づけるの!?
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