ちったい氷呂さん

2/29
前へ
/184ページ
次へ
東雲学園の伝統のひとつ。 月曜の朝は、生徒会が揃って登校すること 授業免除のある生徒会でも、この日だけは用事や体調不良でもない限りは時間通りに登校する義務がある。 しかし、その日の朝に限って、予定は十分前行動を心掛けている副会長様の姿が見当たらなかった。 「おせえ」 「氷呂ちゃんどうしちゃったんだろうねぇ」 「………」 予定の時間はとうに過ぎているのに、連絡ひとつ寄越さない氷呂にイライラとしながら、璃王は何度めかの着信を乱暴に切り、携帯をポケットに突っ込んだ。 「遅い!」 「氷呂ちゃん珍しくお寝坊さんだねぇ」 「…起こしにいくか」 「いくぅ~」
/184ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1021人が本棚に入れています
本棚に追加