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邂逅、覚醒、歓迎
雨。
雨。
雨。
憂鬱な、沈鬱な、陰鬱な雨雲が頭上を外套のように覆っている。
迷惑な話だ。
外を歩くのにも気を遣うし、勉強するにしても、こんなに強い雨ではうるさくて集中も出来ないだろう。
思わず嘆息してしまう。
『――、――――、――――』
「……?」
声? 確かに、透き通るような声がした……?
発生源を突き止めた俺は、否、俺と俺の周囲すべての時間が、止まった。
ただただ、その声に。
『――見つけた。一千八百二十一人目の、――ともだち』
引き摺り込まれていった――
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