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僕が知っている兄の情報と言えばただ二つ…
今は同じ家に居ない事と、
“天使”だと言うこと。
「天使だと?笑わせるなよ…?」
自然と口から出た言葉だった。
…両親は最初、僕を殺そうとしたらしい。
勿論、その今はいない天使の兄じゃないからだ。
しかし、両親は殺さなかった。
僕をその天使の兄だと思い育てたからだ。
そう、僕は知らない人のお陰様で生きている。
だが、それは“星月黒”ではなく
“見ず知らずの兄”として…
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