1420人が本棚に入れています
本棚に追加
「………でもって、解決策はある。」
些か、眉を寄せて嫌そうに言う梓に、全員、失った希望の光が見えた気がした。
『俺は信じてたぞ!』
『やると思ってた!!!さぁ、止めてくれ野崎兄!!』
好き放題言う周りを無視し、斎に向かって梓は大きく息を吸って‥ 吐いた。
「俺様が悪かった」
手榴弾のピンに指をかけようとしていた斎の手が止まる
「……え?」
「斎… 好きだ!愛してる!!俺様や朔、楓、夜… 兄弟愛は不滅だ!!お前から逃げねぇし、ずっと側にいる…」
「あ、梓…ッ」
「え!?兄さん! なぜ、僕たちまで!?」
そう、梓は確かに言った。朔達も含めて、斎から離れることはない。兄弟愛は不滅だと-
「あ?あったりめぇだろ!俺様だけじゃぁ 意味ねぇんだからな」
ほら、お前らもなんか言え!
自分たちも死にたくない… 梓に言われ、とりあえず、と三つ子達はいろいろ斎に叫ぶ
「いっちゃんのことだーいすきだよ~?」
「僕も兄さんが大好きです!」
「俺も俺もw」
「な!?斎、こいつらもこう言ってんだし… その物騒なモノは置いて、仲直りしようぜ?」
「うん… うんっ! みんなごめんね…ッ」
うわぁぁん!
泣きわめく斎を梓は抱きしめて、疲れた顔で慰めた。
.
最初のコメントを投稿しよう!