先生

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私はいままでのこの時間を駆け足で思い出していた。 鈍感だといわれるけど、これだけほぼ毎日会ってる訳だし、さすがにないよな~って。 向こうもいい大人だし、さんきゅー わからないアタシだし、それに… 「好きです!」 「あ…ぁ、あ…。」 「ももさんにしてみたらいい大人でおじさんかもしれないけど」 「いいいいいいや!そんなことないです、そんなこと!」 「ちゃんと」 「はいっ!ちゃんとします!」 「あぁ、君じゃなくて」 「えっ?」 もう何がなんだかわからなくなっている私はいつもの癖で注意されたことに反応してしまう。 「ちゃんと、ももさんの彼氏として…支えていきたいんだ。」 「か…彼氏!!!!」 どれだけの時間がたったか分からない。 でも今、大学にいる私には強いつよーい味方がいる。 「こら。昨日物理さぼったろ。」 「BUTSURI?なんのことデスカー?」 「お前はそうやっていつも俺の話を流しやがってっ!!」 「小林先生がいけないんだー。昨日の夜遅くまでーあんなこt」 「あーあーーあーあーあー!聞こえなーい聞こえない~フフフフッフーン♪」 「都合がわるくなると流すのはお互い様でしょ!」 「お、俺は別に都合が悪いわけでない!ももが大声でいうから…」 「なにを?」 「だからっ…」 「昨日のコトですか?」 「…マセガキめ……!!」 「誰がこんなにしたんですかー」 「こら!声が大きい!」 年齢なんて関係ないなんていうけど、アタシはそうは思わない。 違う視点だからこそ培えるものがあって、 違う観点だからこそ分かり合える部分ってあると思う。 先生のあのことばには勇気が混じっていた。いまになってそう思う。
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