其の壱

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「村じゃねぇな…じゃあまだ山の中って事か…でもこんな山の中になんで家なんてあるんだ?いや、しかし今はありがてぇ、夜も更けてきたからこのまま泊めてもらえたらいいんだが」 そう呟くと男は家の前まで行き戸を叩いてみた。 「すまねぇ、誰かいねぇか」 返事を待ってみるが返答はない。 でも、確かに人の気配はある。 それに、飯の匂いがする。 「おい、誰かいんだろ!?開けてくれ、森で迷って怪我しちまったんだ。助けてくれよ」 山賊とでも思われているんだろうと思い、自分の現状を話してみる。
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